ESSE onlineで紹介されました ―― 鉄分・タンパク質・腸内環境から考える、子どもの不調と栄養のこと
2026.7.18
このたび、「Health&Cureクリニック赤坂」院長・山口里恵のインタビューが、生活情報メディア「ESSE online」に掲載されました。
テーマは、朝起きられない、だるい、気分が落ち込みやすい、眠れない――
そんな日常の不調と、鉄分・タンパク質・腸内環境・自律神経との関係についてです。
ESSE onlineでは、山口が日々の診療でも大切にしている栄養の考え方を、家庭でも取り入れやすい食事の工夫とともに紹介していただきました。
「朝がつらいのは、気持ちの問題だけではないかもしれない」
「子どもの不調には、体の土台から見直せることがあるかもしれない」
そんな視点が、より多くのご家庭に届くきっかけになればと思っています。
今回は、ESSE onlineで紹介された内容と、そこに込めた山口里恵の思いについて、お話を伺いました。

ESSE onlineで、4本の記事が掲載されました
―― 今回、どのような内容が紹介されたのでしょうか?
「今回の記事では、鉄分不足、隠れ貧血、タンパク質、腸内環境といったテーマを取り上げていただきました。
どれも、私が日々の診療でとても大切にしていることです。
起立性調節障害のお子さんや、朝起きられない、だるい、学校に行けないといった不調を抱える方を診ていると、体の中で栄養が足りていなかったり、腸内環境が乱れていたりするケースが本当に多いんですね。
だから、今回ESSE onlineという多くの方が読む媒体で、そうした視点を紹介していただけたことは、とてもありがたいなと思っています。」
今回掲載された記事は、以下の4本です。
「朝がつらい原因は“鉄分不足”かも。3児の母・医師がつくり続ける『鉄分最強スープ』を紹介」
https://esse-online.jp/articles/-/36752
「女性や子どもに多い『隠れ貧血』に要注意。朝のだるさ、自律神経の乱れの原因にも」
https://esse-online.jp/articles/-/36808
「五月病の不調に効く“タンパク質の摂り方”は?3児の母・医師の『リアルな朝食』も紹介」
https://esse-online.jp/articles/-/37017
「五月病にも効果あり!自律神経が整う『無敵フード』2つ。バナナの“最強の食べ方&選び方”も」
https://esse-online.jp/articles/-/37130
朝起きられない背景に、鉄分不足があることも
―― 鉄分不足と朝のつらさについても紹介されました
「朝起きられないという症状は、どうしても“怠けているのではないか”“気持ちの問題なのではないか”と受け取られてしまうことがあります。
でも、実際には鉄分不足が関係していることもあります。
鉄は、体の中でエネルギーをつくるために欠かせない栄養素です。
鉄が足りないと、エネルギーをうまくつくれなくなったり、酸素を全身に運ぶ力が落ちたりして、朝起きる力そのものが出にくくなることがあります。
さらに鉄は、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質をつくるためにも必要です。
だから、鉄分不足は単なる貧血だけではなく、自律神経の乱れや気分の不安定さにもつながることがあるんです。」
ESSE onlineの記事では、山口が家庭で続けているボーンブロススープについても紹介されています。
骨つき肉を天日干しの海の塩と、あれば香味野菜と一緒に煮込むだけのシンプルなスープ。
忙しい朝には卵を落としてスープにしたり、カレーやミネストローネのだしとして使ったり、家庭の食事の中に自然に鉄分を取り入れる工夫として紹介されました。
朝の不調が続き、午後になると動きやすくなる場合は午前中だけ体調が悪い原因と受診目安も確認しておくと、症状の整理に役立ちます。

健康診断では見えにくい「隠れ貧血」
―― フェリチンについても取り上げられていました
「一般的な健康診断では、ヘモグロビンの値を見ることが多いと思います。
ただ、ヘモグロビンが正常でも、体の中の“鉄の貯金”であるフェリチンが低いことがあります。
そういう状態では、検査では貧血と言われなかったとしても、朝のだるさ、倦怠感、めまい、動悸、顔色の悪さなどが出ることがあります。
特に、生理のある女性や成長期のお子さんは、鉄をたくさん使います。
だから、鉄不足が体調に影響しやすいんですね。
“異常なし”と言われたけれど、本人はつらい。
そういうときに、フェリチンまで含めて体の状態を見ることは、とても大切だと思っています。」
子どもの朝の不調が続くと、親御さん自身も苦しくなってしまいます。
「育て方が悪いのではないか」
「なまけ癖がついてしまったのではないか」
「気持ちの問題なのではないか」
そんなふうに悩んでしまう前に、体の側から見直せることがあるかもしれません。
フェリチンや栄養状態を含めて確認したい方は、血液検査で確認する栄養状態と鉄不足の記事も参考になります。
タンパク質は、心と体を支える材料
―― 五月病のような不調とタンパク質の関係も紹介されました
「タンパク質というと、筋肉の材料というイメージが強いかもしれません。
でも実際には、皮膚や髪、血液、ホルモン、酵素、免疫物質など、体のさまざまなものの材料になります。
そして、心の安定に関わるセロトニンをつくるためにも必要です。
成長期のお子さんは、体を大きくするためにタンパク質をたくさん使います。
その時期にタンパク質が足りないと、体の成長だけではなく、心の安定にも影響が出やすくなると感じています。
新学期や長期休暇明けは、環境の変化でストレスがかかりやすい時期です。
だからこそ、タンパク質をしっかり摂って、体の土台を支えてあげることが大切だと思っています。」
ESSE onlineでは、山口の家庭で実際に出している朝食として、おにぎらずや卵入りの味噌汁、前日の残り物を活用したどんぶりなども紹介されました。
「完璧な朝食をつくらなければいけない」という話ではありません。
卵、しらす、ツナ、かつお節、納豆、チーズ。
いつもの食事に少し足すだけでも、できることはあります。

腸内環境は、自律神経の土台になる
―― 腸とメンタル、睡眠の関係についても紹介されました
「私が診療でとても大切にしているのが、腸内環境です。
腸は、栄養を吸収する場所です。
いくら鉄やタンパク質を摂っても、腸の状態が乱れていて吸収できなければ、体の材料としてうまく使えません。
だから、栄養を入れることと同じくらい、吸収できる体に整えることが大切なんです。
また、腸は自律神経やメンタル、睡眠とも深く関わっていると考えています。
朝に光を浴びること。
味噌汁や海藻など、昔ながらの食材を取り入れること。
バナナのように、手軽に食べられるものを上手に使うこと。
特別なことをしなくても、日々の食卓や生活習慣の中でできることはたくさんあります。」
ESSE onlineの記事では、海藻を入れた味噌汁や、朝のバナナ、朝日を浴びること、湯船に浸かること、夜の照明を少し落とすことなども紹介されています。
どれも小さなことですが、毎日積み重ねることで、体のリズムを整える助けになります。
診察室だけでは伝えきれないことを、もっと届けたい
―― 今回の掲載を通して感じたことはありますか?
「診察室では、どうしても時間が限られています。
本当はもっと伝えたいことがたくさんあります。
でも、一度の診察で全部をお話しすることは難しいんですね。
だから、今回のように記事を通して、鉄分、タンパク質、腸内環境、生活習慣の大切さを知っていただけるのは、とてもありがたいことだと思っています。
食べたものが、体をつくります。
そして、子どもたちはこれから何十年も、その体で生きていきます。
だからこそ、今の食事や生活を整えることは、今の不調を改善するためだけではなく、未来の体と心をつくることにもつながると思っています。」
山口は、診療だけでなく、食事や生活の知識を家庭で実践できる形に落とし込むことも大切にしています。
知識として知っているだけでは、生活は変わりません。
家庭で続けられる形にすること。
子ども自身が、自分の体を守る方法を少しずつ身につけていくこと。
そのための発信を、これからも続けていきたいと考えています。
気持ちの問題で片付ける前に
―― 最後に、読者の方へ伝えたいことはありますか?
「朝起きられない。
学校に行けない。
だるい。
眠れない。
気分が落ち込みやすい。
そうした症状が続くと、親御さんもお子さんも本当に苦しくなってしまいます。
でも、その背景には、鉄分不足、タンパク質不足、腸内環境の乱れ、睡眠の問題など、体の側から見直せることが隠れている場合があります。
もちろん、すべてが栄養だけで説明できるわけではありません。
ただ、“気持ちの問題”として片付ける前に、体の状態をきちんと見てあげることは、とても大切です。
今回の記事が、少しでも多くの方にとって、子どもの不調を見直すきっかけになれば嬉しいです。
そして、日常生活に支障が出ている場合は、どうか早めに医療機関へ相談してほしいと思います。」
起立性調節障害の可能性や受診の流れを知りたい方は、起立性調節障害の診断方法もあわせて確認してください。
ESSE onlineに掲載された4本の記事では、日々の食事や生活の中でできる工夫がわかりやすく紹介されています。
朝がつらい。
だるさが続く。
新学期から調子を崩している。
子どもの不調を、どこから見直せばいいかわからない。
そんな方は、ぜひ今回の記事もあわせてご覧ください。




