Health & Cureクリニック 赤坂

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院長ブログ

起立性調節障害を得意とするクリニック

起立性調節障害の治療はなぜ難しいのか ―― 臨床医だから感じている“もう一つの視点” 

2026.6.5

起立性調節障害(OD)は、思春期の子どもたちに多く見られる体調不良として知られています。
朝起きられない、強い倦怠感、めまい、頭痛――。学校生活にも大きな影響を与えるため、保護者にとっても深刻な問題です。

しかし実際の診療の現場では、
「治療を受けているのに改善しない」
「何年も通院しているのに状況が変わらない」
という声が少なくありません。

なぜ起立性調節障害の治療は難しいのか。
そして、改善する子どもたちにはどんな共通点があるのか。

今回は「Health&Cureクリニック赤坂」院長の山口里恵に、臨床の現場で感じている疑問と、新しい視点について話を伺いました。

「治療しているのに改善しない」

―― 現場で感じる違和感

―― 起立性調節障害の治療について、現場ではどんなことを感じていますか?

「まず一番感じているのは、
“治療を受けているのに改善しない子どもたちが多い”ということです。

もちろん、現在の診療の枠組みや治療方法が間違っているとまでは言いませんが、実際の臨床の現場を見ていると、現在の診療の枠組みや治療方法だけでは十分に改善しないケースが多いというのは事実なんです。

実際に当院に来られる患者さんの多くが、
すでに他の医療機関で診断を受けて、治療を続けてきた方たちです。

それでも体調が良くならなくて、
『どうしたらいいかわからない』という状態で来院される方がとても多いんです。」

治療が長期化する理由

―― 症状の背景にある“生活と体質”

―― なぜ治療が長引いてしまうケースがあるのでしょうか?

「起立性調節障害という病名は、
実は“症状の状態”を表している側面が強いんですね。

つまり、
・自律神経のバランスが崩れている
・血圧や心拍の調整がうまくいかない

といった“結果”をまとめた概念なんです。

でも、その背景には必ず何かしらの原因があります。

たとえば、
・栄養状態
・腸内環境
・生活習慣
・ストレス
などです。

これらが複雑に絡み合って、最終的に自律神経の不調として現れているケースが多いと、私は感じています。

ですから、症状だけを見ていても、なかなか改善につながらないことがあるんですね。」

「原因不明」と言われる理由

―― 病気のメカニズムがまだ十分に解明されていない

―― 起立性調節障害は「原因不明」と言われることもありますよね。

「そうですね。
起立性調節障害は、医学的にもまだ研究途上の部分が多い分野です。

たとえば、脳梗塞などの病気は、
“血管が詰まる → 脳の機能が障害される → 症状が出る”
という因果関係が比較的はっきりしています。

でも起立性調節障害は、
“自律神経が乱れる”というところまではわかっていても、
その原因が一つに特定できないことが多いんですね。

だからこそ、治療方法も一つではなく、
さまざまなアプローチが模索されている段階だと思います。」

改善していく子どもたちの共通点

―― 「生活を整えること」が回復の鍵

―― 一方で、改善していく子どもたちには共通点はありますか?

「あります。
やはり一番大きいのは“生活全体を整えていくこと”です。

具体的には、

・食事内容の見直し
・栄養状態の改善
・腸内環境のケア
・生活リズムの調整

といった部分ですね。

実際に、栄養状態を整えていくことで、
朝起きられるようになったり、倦怠感が減ったりする子どもたちをたくさん見てきました。

もちろんすべてのケースが同じではありませんが、
体の土台が整ってくると、回復のスピードが大きく変わることがあるんです。」

臨床医として大切にしていること

―― 「目の前の患者さんが良くなるか」

―― 先生ご自身が診療で大切にしていることは何でしょうか?

「私は臨床医なので、
やはり一番大切なのは“目の前の患者さんが良くなること”だと思っています。

医学にはエビデンスも大切ですし、ガイドラインも重要です。
ただ、それと同時に、現場で実際に起きていることにも目を向ける必要があります。

患者さん一人ひとりの体の状態や生活背景は違います。

だからこそ、
『この子には何が必要なのか』
を考え続けることが、臨床医の役割だと思っています。」

「治らない」と思われている病気だからこそ

―― 最後に、起立性調節障害に悩むご家族へメッセージをお願いします。

「起立性調節障害は、
『成長するまで待つしかない』
『なかなか治らない』
と思われることも多い病気です。

でも、実際には体の状態を丁寧に見直していくことで、
改善していくお子さんもたくさんいます。

大切なのは、
“症状だけを見るのではなく、体全体を見ていくこと”。

もし今、なかなか改善せずに悩んでいるご家族がいたら、
一人で抱え込まずに相談してほしいと思います。

子どもたちが本来の元気を取り戻せるよう、
私たちもできる限りサポートしていきたいと思っています。」

少しでも症状に該当する場合は
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