病気を治すだけじゃない、“健康を育てる”クリニックが目指す未来
2024.12.23
小児科医として、そして三児の母として。
院長の山口里恵が2025年に立ち上げた「Health&Cureクリニック赤坂」は、病気を“治す場所”にとどまらず、家族全体の健康を育む“場”を目指しています。
開業までの歩みと、このクリニックに込めた想いについて伺いました。

母としての気づきが、医療の原点に
—— 開業のきっかけには、母としての経験があったそうですね。
「そうなんです。10年前に初めて母になったとき、『病気の子を治す自信はあるけれど、健康な我が子をどう育てればいいのか』と迷いました。
医師としての知識だけでは答えが出せないことに直面し、母親としての感覚と医療をどうつなぐかを考えるようになりました。
その経験から、“病気を治す”だけでなく、“家族全体の健康を支える”医療の必要性を強く感じたんです。これが、今の診療スタイルの基盤になっています。」
栄養療法との出会いがもたらした転機
—— 診療の中で、栄養療法が大きな軸になっているのですね。
「はい。医師としてのキャリアの途中で出会った栄養療法が、私の医療観を大きく変えました。
東京大学農学部で共同研究員として学んでいたとき、栄養が体に及ぼす影響を動物実験で目の当たりにしました。食と栄養がどれほど大きな力を持つのかを実感したんです。
また、藤川徳美先生の著書『すべての不調は自分で治せる』にも大きな影響を受けました。栄養療法が人間の本来の回復力を引き出す可能性に気づいたんです。
実際、起立性調節障害の症状で車椅子生活を送っていた中学生の男の子が、鉄分とタンパク質の補給を始めてから2週間で自分の足で歩けるようになったことがありました。
この経験が、私の診療の方向を決定づけました。」

一人ひとりに寄り添う“オーダーメイド医療”
—— 勤務医時代の経験も、今の診療につながっているそうですね。
「山王病院や堀切中央病院で勤務していた頃、多くの起立性調節障害の患者さんを診てきました。
その中で感じたのは、“同じ病名でも、同じ治療法が通用するとは限らない”ということです。
栄養療法で良くなる方もいれば、それだけでは不十分な方もいます。
そこで私は、鍼治療や生活習慣の見直しなど、医師としてできるあらゆるアプローチを組み合わせるようになりました。
『この子にはどんな治療が合うのか』を丁寧に探り、一人ひとりに合った方法を模索しています。」
「Health&Cureクリニック赤坂」が目指す医療
—— 開業時に掲げた想いを教えてください。
「『もっと患者さんに寄り添える医療をつくりたい』——その思いが、開業の原点です。
当院では、症状を“抑える”のではなく、根本から整えて“自分で健康を維持できる体”を目指しています。
特に、思春期のお子さんやご家族に向けて、栄養・生活・心の三つを軸にした包括的なサポートを行っています。
診察室の中だけで完結しない、“生活に根ざした医療”。それを実現するために、管理栄養士との連携も大切にしています。」
未来への挑戦 —— 健康を「家庭の中」に広げていく
—— 今後、どのような展望を描かれていますか?
「このクリニックは、私にとってゴールではなくスタートです。
医療を通じて、“家庭の中に健康が根づく社会”をつくりたい。
将来的には、料理教室やワークショップなど、親子で楽しみながら学べる場も設けたいと考えています。
医療と生活の垣根をなくし、みんなで健康を育てる——そんな文化を広げていきたいです。」

患者さんへのメッセージ
—— 最後に、患者さんやご家族へ伝えたいことをお願いします。
「『Health&Cureクリニック赤坂』は、病気を治す場所ではなく、“本来の健康を取り戻す場所”です。
慢性的な体調不良や起立性調節障害でお悩みの方、どうか一人で抱え込まずにご相談ください。
私たちはあなたとご家族の伴走者として、健康で豊かな未来を一緒に描いていきたいと思っています。」




